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医療情報

細菌性食中毒

夏は高温多湿な状況が続き細菌性の食中毒に注意しなければなりません。

その原因となる細菌は、過去と現在では大きく様変わりしています。

20年前の統計では、第一位腸炎ビブリオ、第二位サルモネラ属菌、第三位カンピロバクター、第四位ウエルシュ菌となっています。

一方平成29年の統計では、第一位カンピロバクター、第二位サルモネラ菌、第三位腸炎ビブリオ、第四位ウエルシュ菌となっており、腸炎ビブリオとサルモネラ属菌が減少しカンピロバクターが増加していることがわかります。

20年前、腸炎ビブリオ食中毒は適切な温度管理がされなかった魚介類の生食により多発していました。

その後、生食用鮮魚介類には10度以下で保存しなければならない基準等が作られ減少しました。

また、サルモネラ属菌は鶏卵の生食を原因として多発していました。

その後鶏へのワクチン接種や鶏卵の期限表示の義務化により減少したと言われています。

カンピロバクター食中毒は生または加熱不十分な鶏肉の関与が疑われています。

またウエルシュ菌は肉類、魚介類、野菜を使用した煮込み料理が多いです。

カレー、シチュー、スープなどのように、食べる前日に大量に加熱調理され、大きな器のまま室温で放冷されていた事例が多くみられます。

潜伏期間は約6~18時間、腹痛、下痢が主で、特に下腹部がはることが多いです。

前日調理は避け、加熱調理したものはなるべく早く食べましょう。

一度に大量の食品を加熱調理したときは、本菌の発育しやすい温度を長く保たないようにしましょう。

保管するときは小分けしてから急激に冷却するようにしましょう。